シャッタースピードは光のコントロールだけでなく、「動き」の表現に欠かせない設定です。
今回は、シャッタースピードの設定から手ブレとの関係についてまでお話します。
シャッタースピードとは
撮影時は、カメラ内部のシャッターが開閉します。
シャッターが開いている、つまり光が映像素子に当たる時間を決めるのが「シャッタースピード」です。
シャッタースピードが速ければ光の当たる時間が短くなるので、光の量は少なくなります。逆に遅ければ光の量は増えます。
暗いところでは光量を多く取り入れるためシャッタースピードを遅くしたりしますが、じつはシャッタースピードは「動き」を効果的に表現するのが得意です。
みなさんも流れる水が白糸のようになめらかに映っている写真を目にしたことがあるのではないでしょうか?
Taka-Youさんのお写真なのですが、美しいですね。
実際の設定値はわかりませんが、このような写真は超低速シャッター(十分の1秒以下)を使うことによって表現できます。
逆に、数百分の1秒以上の高速シャッターであれば、動きを止め、一瞬を切り取ったような写真が撮れますよ。
シャッタースピード優先モード
シャッタースピードをかんたんにコントロールするなら、「シャッタースピード優先モード」がおすすめです。
撮影者はシャッタースピードのみ設定すれば、あとは適正露出になるようにカメラが最適な絞りを自動設定してくれます。
設定はかんたんで、モードダイヤルを「S」または「Tv」に合わせるだけ。
あとは液晶パネルにシャッタースピードが表示されるので、ダイヤルを回して設定しましょう。
シャッタースピードと写真の敵「手ブレ」の関係
シャッタースピードは手ブレにも関係します。スピードが遅いと、どうしても手ブレしやすくなるのです。
どの程度のスピードがあれば手ブレしないのかというと、専門家の中でも意見はいろいろあるようです。これまでに私が聞いたことがあるのは次のとおり。
- 1/60秒
- 1/125秒
- 1/撮影レンズの焦点距離(APS-Cの場合は1.5~1.6倍)
3は、科学的な根拠はなさそうですが、目安として参考になります。
たとえば、下の写真は19ミリのレンズを使ったので、28.5~30.4分の1秒あれば、ブレない計算になります。
ぎりぎり1/30秒の場合、拡大してみたらブレが気になりました。
少し余裕を持たせた1/40秒だと、拡大しても、目立つブレはありません。
シャッタースピードもですが、もうひとつ、手ブレ防止には構え方も重要です。カメラを構える時はわきを締めて、両手でしっかり構えます。
低速シャッターで撮影するのであれば、三脚やレリーズを検討してくださいね。
おわりに
シャッタースピード優先モードを覚えておくと、水族館や運動会で活躍してくれます。
かんたんなのでぜひ試してみてください♪