コミックシーモアで2巻まで無料試し読みして、止まらなくなってしまった「プロミス・シンデレラ」。
夫から離婚を切り出された挙句、路上生活者となった早梅(27歳)と性悪金持ち高校生・壱成(17歳)との心の交流を描いたラブコメなのですが、彼らを取り巻く複雑な人間模様も丁寧に描かれていておもしろいです。
「プロミス・シンデレラ」あらすじと感想
幸せな結婚生活をおくる専業主婦の早梅(はやめ)。
しかし、突然夫から離婚を切り出され、家を出てしまいます。
さらにはスリに合い、無一文で路上生活を余儀なくされることに・・・。
そんな折、金持ちだけど、性悪な男子高校生・壱成(いっせい)から「ついてこいよ、ブス」と声をかけられ、極限状態にあった早梅は彼に従い付いていくことに。
出会いは最悪・・・
壱成から持ちかけられたのは、彼の暇つぶしのためのゲーム。
寝床を提供するかわりに、「リアル人生ゲーム」に付き合えというものでした。
・・・と、ここまで、トキメキ度ゼロですね(笑)
実際、壱成の底意地の悪さというか、素行の悪さには辟易とするし、早梅も「こんなろくでなし見たことない」くらい思ってます。
逆に、早梅は不器用で喧嘩っ早い(言葉より先に手が出るw)けど、正義感の強いまっすぐな女性。
男気があって、めちゃくちゃカッコよくて見ていてスカッとします。
そんな早梅に惹かれ、成長していく壱成なのですが、彼はまだ高校生。とんでもなく不器用です。早梅を振り向かせるためあれこれ画策したりして、めちゃくちゃ可愛いくなっていきます。
「プロミス・シンデレラ」の魅力
魅力①斬新な設定
「男子高校生との年の差ラブコメ」と言ってしまうとややありきたりなのですが、バツイチアラサー女子と性悪男子高校生という組み合わせが新鮮でした。
しかも、路上生活しているところを高校生に拾われるとか、なかなかないです。
魅力②男子高校生・壱成が可愛い
読み始める前は、さすがに高校生は無理~と思っていたのですが「アリ」でした!
はじまりが最悪だったからですかね。
壱成が早梅のことで、いっぱいいっぱいになっていくところがすごくいい。
空回りしながらも、あの手この手で早梅を振り返らそうと一生懸命なところも可愛いです。どんどんいい男に成長してるので目が離せません。
たぶん壱成はもともとは優しい子だったのだと思います。
ただ、家族の問題や自分がお金でしか見てもらえない寂しさとか、いろんな抱えきれない思いがあって、彼を刃のようにしてしまっていたのかもしれませんね。
魅力③ラブコメ×ヒューマンドラマ
早梅は決して幸せな人生を歩み続けてきたわけではありません。
若い頃は家族の問題を抱え、ようやく幸せを掴んだと思ったら離婚、働き始めるも職場での誹謗中傷などなど、彼女のまわりにはいつもトラブルが渦巻いています。
それでも前向きに、卑屈になることなく生きようとする姿勢に心打たれるのはきっと私だけじゃないはず。
だけど正直、「本人にはどうしようもない」ことが多いだけに、見ているほうが切ないのです。
こうした早梅のストーリーも、丁寧に盛り込まれていることで、単なるラブコメでは終わらず、心にぐっとくる作品になっているのだと思います。
おわりに
4巻以降は、何か思惑のありそうな壱成の兄・正吾、芸者の菊乃も登場し、人間関係もいよいよ混迷していきます・・・!
少女漫画のラブコメとはまたひと味ちがった展開を楽しむことができるのも「プロミス・シンデレラ」の魅力です。